レザークラフトでペンケースを作る方法をいくつかご紹介します。初心者の方でも挑戦しやすいシンプルなものから、少し凝ったデザインまで、3つのタイプに分けて解説します。
1. シンプルな袋型ペンケース
初心者の方におすすめの、最も基本的なペンケースです。革を1枚折りたたんで縫うだけで作れます。
必要な材料・道具:
- 革(牛)
- カッターナイフまたは革包丁
- 菱目打ち
- ゴム板
- 木槌(きづち)
- 手縫い糸
- 手縫い針(2本)
- ファスナーまたはホック(留め具として)
作り方:
- まず、型紙を作ります。長方形の革をペンケースのサイズにカットします。
- 革の両端を合わせて、縫い合わせる部分を決めます。
- 菱目打ちを使って、縫い穴を開けます。穴の間隔が均一になるように注意しましょう。
- 手縫い針に糸を通し、サドルステッチ(レザークラフトの基本的な縫い方)で両サイドを縫い合わせます。
- ファスナーやホックを取り付ければ完成です。

ポイント:
- シンプルなデザインなので、革の色や糸の色、留め具にこだわると個性を出せます。
- 革の裏側を処理する「床面処理」をすると、毛羽立ちを防いでより美しく仕上がります。
2. 箱型ペンケース
立体的な形状で、机の上に置いても安定するペンケースです。少し工程が増えますが、完成した時の達成感があります。
必要な材料・道具:
- 革(本体、底面、側面など複数のパーツ)
- カッターナイフまたは革包丁
- 菱目打ち
- ゴム板、木槌
- 手縫い糸、手縫い針
- 定規、銀ペン(印つけ用)
- ファスナー
作り方:
- 本体、底面、側面のパーツをそれぞれ型紙通りに革から切り出します。
- 革の端を「コバ」と言います。コバ磨き剤を塗り、コバ磨き用の道具で磨くと、きれいに仕上がります。
- 底面と側面のパーツを縫い合わせ、箱の形を作ります。
- 最後に、本体にファスナーを取り付け、箱状になった部分と縫い合わせます。
ポイント:
- パーツを切り出す際、正確なサイズにカットすることが重要です。
- 縫い合わせる前に、接着剤で仮止めすると作業がしやすくなります。
3. ロールペンケース
くるくる巻いて使う、おしゃれなデザインのペンケースです。数本のペンを大切に持ち運びたい方におすすめです。
必要な材料・道具:
- 革(長方形の大きなパーツ1枚)
- カッターナイフまたは革包丁
- 菱目打ち
- ゴム板、木槌
- 手縫い糸、手縫い針
- 革紐またはボタン(留め具用)
作り方:
- 革を長方形にカットします。ペンを差し込む部分には、一回り小さな革のパーツを重ねて縫い付けます。
- ペンを固定する部分に菱目打ちで穴を開けます。
- 重ねたパーツを縫い合わせ、ペンを差し込むポケットを作ります。
- ペンケースを巻いた時に留めるための革紐やボタンを取り付けます。
ポイント:
- ペンを差し込むポケットの幅を、使うペンのサイズに合わせて調整しましょう。
- 革紐の代わりに、ホックやベルトタイプの留め具を使ってもおしゃれです。