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投資 うねりとりについて

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中期スイング投資の方法

スイングとは、3ヶ月から6ヶ月程度の中期にわたって、特定の企業株式の上下の動きについていく投資方法であると考えています。

トレンドについて行く

うねりとは、トレンドのことで、株価が上昇していく局面では、買いポジションを多く作り、株価が下降していく局面では、ショートポジションを多く作っていく方法です。トレンドの転換、すなわち上向の流れまたは下向きの流れが変わった時に、ポジションを手仕舞い、利益を出す方法が、うねりとりとなります。

天井や底を当てるのは難しい

😅株価の天井や底を当てるためには、どのようなコツがあるの

😃そんなコツはないと思うよ。それがわかれば、誰でも大きな利益を稼ぐことができるけど、そんな手法がないから株式相場は成り立っていると言える。

😅では、どうすればいいの。天井や底は当てられないとして。

トレンド転換を当てるのは難しい

天井や底を当てるのが難しいと言うことは、トレンド転換を当てるのも難しいと言うことになります。

上昇していた株価が、天井をつけて下がったと思ったら、また上昇して、天井だと思った株価を追い抜いたりすることは、よくあることです。

トレンドは、思ったよりも長く続くものだと言えます。

具体的な方法とは

ではどう言う方法で、うねりとり、スイング投資をすれば良いのでしょうか。

まず特定の企業にしぼって投資をすることが、第一の条件となると考えます。

理由は、

1 . 特定の企業にしぼれば、監視する手間暇が少なくて済む。

2. 特定の企業を監視することで、トレンドの癖や天井と底の周期がわかる

3 .日替わりで企業を変えるのは、デイトレードには適しているかもしれないが、スイングトレードは成立しない。

4 .時系列の場帳、売買記録、値板、グラフ、四季報ファイルをスイングトレードでは作成するが、複数の企業に広げると、記録が大変になるから。

具体的な企業例

ここでは、安川電機のスイングトレードを例にとって説明したいと思います。

2024年1月19日現在の安川電気の日足グラフは下の通りです。

直近では、大きく連続して下がっています。

下がっている時に買うのは、逆張りという手法で、お勧めできません。

下がっている時は、早めにショートするのが、トレンドフォロー、スイングトレードの手法です。

安くなっているから、買う方がいいのではないか、と言う意見もあるかと思いますが、安くなったから買って、私の場合、もっと安くなって、損失が膨らんだ経験が、山ほどあります。

上昇トレンドが終わって、今の高値が天井であるのか、そうでなく、上昇トレンドは継続しており、たまたま、上昇トレンドの押し目であるのかは、誰にもわかりません。ですが、下降しているのに、買うよりも、ショートする方が、利益は出ます。これはつなぎ売りと言われています。

つなぎ売りとは

安川電機の上のチャートで説明すれば、2023年9月5日の天井5,878円から、2023年10月31日の底値4,839円をつけるまで、約2か月間の間で下降しています。

ただし、天井の9月5日から9月中旬までは、横ばいの動きとなっています。

25日移動平均線は、青い曲線で示されていますが、この25日移動平均線(以下「A」と略して呼びます)を下に抜けたところで、ショートをするのが、Aルールの方法です。

安川電機の場合、10月31日に底値を付けた後、約1か月後の11月24日に天井5,820円を再びつけています。

9月5日の天井から11月24日の天井まで、約3か月の周期で、元に戻っています。

9月5日の天井を狙ってショートすることは出来ません。なぜなら、それが天井だとわかるのは、何日も後になってからになるからです。

そこで、Aルールに従って、9月下旬にAを株価が下抜けた時にショートし、できるだけ、毎日ショートし続けるのがベストです。そう思います。ショートの平均値を有利にするには、できるだけ高くなった時にショートすることです。

ショートしていた場合に、10月上旬に大きく上昇している局面がありました。

この時に、現在地から50円以上あがったら、買いをするという逆指値を予約しておき、それまでの含み益を固定させる方法があります。これは、さきほどのつなぎ売りと同じ効果を持つ、つなぎ買いです。

つなぎ買いとは

一時的な上昇リスクが気になるという場合に、信用取引の売りと現物取引の買いを併用し、株価上昇に備える方法が「つなぎ買い」です。

私の失敗事例

これは、3月にエーザイを買ったりショートしたりして、結局10万円近くの損失となった失敗事例です。

3月12日に、エーザイの株価が底を打って上昇したことを確認したので、この日、6,439円で100株買いました(上の図の①のところです)

翌日3月13日においても、6,449円で100株追加で買いました。合計200株、平均単価は6,444円となりました。

昔のプロ投資家の本などを見ると、買いポジションを200株持っている状況を0-2と表示し、@6,444などと横に記載しています(売り玉がある場合は、左に0以外の数字が入るルールです)。

このとき、損切り設定の代わりに、6,400円を割った6,390円にショートの逆指値を200株予約していましたが、そこまで下がらずに、ショートは発動しませんでした。

これは、つなぎ売りの内容と同じ目的です。

3月14日は、大きな陰線が出て下がった日となっていますが、こうなることは予想外であり、寄り付きで100株を買いました。価格は6,398円です。合計300株の平均買値は@6,428円です。簡単に表示すると、0-3 @6,428となります。

そして、その日の朝9時前に損切りの代わりに、6,390円にショートの逆指値を300株設定していました。

その結果、300株のショートが発動し、平均単価は@6,386円となりました。

これをまとめて表示すると、3-3 売り玉@6,386 買い玉@6,428 

となります。

なお、ショートの金利は0%、逆日歩は0円でした。

計算すると、@6,428から@6,386を引いた差額@42を300株分維持しているため、12,600円の含み損となっている状況でした。これは、その日の終値がいくらになるか、関係なく、損失が固定された状況になっていることを意味します。

わたしは、この企業の株価が上昇トレンドになったと信じていたのですが、この日の大きな下落を受けて、迷い始めました。

あとになって、「迷ったときは、何もしない」というルールを思い出すのですが、この時は、下降トレンドに戻ったと考えました。

3月15日(上の図の②)で、100株のショートを指値6,220円で予約しました(結果としては6,226円で約定しました)。前日の終値の6,248円のすぐ下あたりに指値すれば、大きなギャップダウン陽線が出た場合に寄り付き成り行きでショートして損失が拡大するのを回避するためでした。

しかし、まさか前日の終値を超えて陽線になって上昇するとは思いませんでした。頭が下降トレンドに変わってしまっていたからです。

この日の結果は、4-3  売り玉@6,346 買い玉@6,429 終値6,303

この日の上昇基調にショートを追加したため、固定された損失12,600円が約20,000円の損失に拡大しました。

結論から先に述べますと、買って損失となり、売って損失となる場合は、レンジ(トレンドレス)の場合が多いため、「いったん、休憩する」が正しい方法です。

実際に上のチャートの図のそれ以降の流れを見ますと、下降系のフラグ(レンジ)になっており、私が保有している買い玉の平均値@6,429を上回る日は、ほんのわずかでした。

フラグの上限でショートして、フラグの下限で買い戻せば利益になるのではないかと考える方もおられるでしょうが、それは、ある程度日にちが経過してフラグだと判断できる時点で見える手法であり、その当日の状況では、何も見えてませんでした。

このような難しい期間に利益を出そうとするよりも、上のチャートでは、トレンドがはっきりとしている11月から12月中旬まで、1月中旬から2月下旬までの期間のほうが、簡単に利益を出すことができます。

ただし、それも、今だから言えることであり、先がわからない状況では、どっちに行くかわからない方がほとんどだと思います。

私の好きな板垣浩さんという投資家が書いた本に、

素人投資家とプロの投資家の違いを簡単に述べると、次のようになるとあります。

素人・・・上か下かの当てもの売買、追っかけ売買で、確率5割を超えない

プロ・・・波乗り、分割売買を行い、その技術により向上の可能性がある

波を感じて、丁寧にポジションを作っていくということでしょうか。

30日、3か月、6か月という波の周期を感じて、下がっている最中に分割して買いポジションを作っていく、その分割も、ゆっくりと、平均値が有利になるように、できるだけ下がるようにポジションを作っていくという手法が書かれています。

失敗例の続き

3月15日の結果を振り返ります。

4-3  売り玉@6,346 買い玉@6,429 終値6,303

でした。


そして、次に私が考えたことは、迷ったら損失を限定したほうが良い、ということでした。

4-3を4-4にしようと考えたのです。

3月18日に

4-4として売り玉@6,346 買い玉@6,416(この日の買い単価@6,380)

としました。

固定された損失額は、売り玉単価から買い玉単価を引いた差額に400株をかけた、28,000円でした。

このまま維持して様子を見ておいたほうがよかったと思います。その方針で4-4としたはずでした。

最初12,600円だった損失幅が20,000円に拡大し、さらに28,000円に拡大しました。

そして同じ日に売り玉を返済しました。

0-4 売り玉返済単価@6,460  実現損失▲45,600 買い玉@6,416

となりました。

当初12,000円で固定されていた損失は、方向転換や様子見の観点から、実現損益が4万以上に拡大しました。

価格が低いときにショートするのは平均値を下げるため、トレードでは不利となり、価格が高いときに買うのは、平均値を上げるため、トレードでは不利となります。

下がったときにショートを考えるのではなく、買うことを考えるほうが有利となります。

また、上がったときは、ショートを返済するのではなく、ショートを追加するのが、平均値を高くすることで有利となります。

私の行動は、すべて、不利な方向、逆のポジションを作ったり返済したりしています。

しかも、毎日、毎営業日、せわしなくトレードをしています。

これは、Aルールでは、Aが上向きで、株価がAより上にある場合は、日々買い続けるというルールに基づくものでした。

よく見ると、Aは上向きではなく、水平か、どちらかといえば下に向いています。

ポジションを固定して、半月から1か月単位で、フラグが見えるまで、ゆっくり様子見して、有利な売買にもっていく方法を考えるほうがよかったと思います。

高いときにショートをして、安いときに買い増して、返済も、利益が出ているほうを返済するというように、波に乗っていく。波に翻弄されるのではなく、不利に動かされるのではなく、主体的に波に乗っていく、しかも、きりきり舞いにならず、ゆっくりと冷静に。

特にフラグ(トレンドレスか、ジグザグを描きながら少しだけ下がっていくパターン、上がっていくパターン)では、たぶん大きく勝てる投資家はいないのではないかと考えます。

トレンドレスでは、資金だけでなく、精神的にもすり減ります。参加している投資家は、みんなどっちに向かっていくのかわからないなかで、資金を減らし、神経も消耗します。

これまで、トレンドが出ていた時に稼いでいたプロの投資家が、急に資金を減らし、おかしいなと思いながら、トレードを続けて、それまで稼いできた利益の半分、もしくは全部を失うという話も聞きます。

それは、トレンドがなくなったことに気が付かないからです。または、これまで稼いできたトレンドが、逆のトレンドに転換したことに気が付かないからです。

私がこの3月中旬から始めて月末までの期間は、売り手と買い手が戦っており、どちらも優劣が付かない局面となっています。

いずれは、決着がついて、再び下がり続けるのか、または上昇するのか、今の時点ではわかりません。わからないときは、ポジションを固定するか、0-0にして、投資以外の趣味、旅行やスポーツをすればよいと思います。

買ったら下がる、売ったら上がる、を繰り返し、資金と気力と体力を減らすことは、投資の目的とは逆行するものです。

お金は手段であり、目的ではありません。お金を楽しいこと、自分にとって価値あることに使ってこそ、それは生きてきます。

投資は手段であり、目的ではありません。投資の目的は、資金を増やすことであり、減らすことではありません。増やしたお金で、豊かな生活を実現したり、家族や友人、社会のために使ったり、人それぞれの価値観に基づいた使い方をすることで、投資は意味を持ちます。

投資の目的と違う結果になっていると感じた時は、取り戻そうと考えず、いったん離れたほうが良い場合が多くあります。取り戻せるようなトレンドのはっきりした相場環境ではない場合に直面しているケースがほとんどだからです。

そのような相場環境では、ごく一部の人が、利益を出していると考えるよりも、ほとんどすべての投資家が損をしていると考えたほうがよさそうです。規則性のない環境で、利益を出そうとすることは、誰にもできないからです。

規則性のない環境でも勝てるノウハウがあれば、たぶんそのノウハウを持つ人が単独で利益を持っていくはずですが、そうなると株式市場は成立しなくなります。株式市場が昔から存続しているということは、ノウハウが存在しないということです。

さっきのエーザイのトレードに戻ります。

ピヨ

長々とおしゃべりがおおかったね。やっと戻ってきた。よかった。

3月18日

0-4 売り玉返済単価@6,460  実現損失▲45,600 買い玉@6,416 終値6,447

となりました。含み益が12,400円となっています。

今振り返れば、上がったタイミングでショートを返済するのではなく、買い玉をいったん売って、利益を確定させたほうが、よかったとわかります。上がったときにショートを返済するのは、不利だからです。しかし、自分は、これから上がるのだと、今度は上昇トレンドのイメージで考えていました。上昇するのであれば、早目にショートを切ったほうがいいと考えたのです。

3月19日

0-4 買い玉@6,416 終値6,330 含み損34,400

思惑が外れ、上がるどころか下がり始めました(ここ時は、フラグのレンジだということにも、まだ気づいていませんでした)

3月22日

0-4 買い玉@6,416 終値6,341 含み損30,000

この日の高値は、6,441円でしたので、買値で売ることもできたのですが、日中に仕事があり、相場は見ないことにしているため、何もできませんでした。

3月25日

もし、63,000より下にさがったら、一旦買い玉をすべて売ろうと考えました。

そこで63,000より少し下の62,900に400株の現物売りを逆指値で予約したところ、それに引っかかり、下のような結果となりました。

0-0 売り値@6,288 400株売却 実現損益▲51,350

ここで、このトレードはやめて、かかわらないようにしようと決めました。

3-3のまま、なにもしなければ、12,600円の含み損で維持できたのですが、上昇トレンドだという最初の判断、下降トレンドだという次の判断、上昇トレンドだというその次の判断を変えていくうちに、ショートを切ったり、現物を売ったりして、約97,000円の損失となるトレードでした。

そして3月27日には、終値6,400まで戻ってきていました。そこで、これはトレンドレスの下降フラグだと気づいたのでした。これに気づくまで、3-3で固定して戦略を考えたほうがよかったと気づきました。

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